【KVMの仮想化入門① 】LinuxにKVMをインストールする

LinuxにKVMをインストールして仮想環境の基盤を構築する

KVM(Kernel-based Virtual Machine)について、少し勉強した上でLinuxのマシンにKVMの仮想化基盤を構築するところまでをやってみます

仮想化の概要

KVMについてお話する前に、前提として仮想化と、そのプラットフォームについて書いてみます。
仮想化とは、1つの物理コンピュータ上で複数の仮想マシン(Virtual Machine, VM)を実行する技術です。仮想化により、物理リソースの効率的な活用、アプリケーションの分離、テスト環境の作成が容易になります。

KVMについて

仮想化技術に使用されるハイパーバイザには様々なものがありますが、今回利用するKVMについてざっくりと特徴を上げると以下になります

  • オープンソースとして無料で提供されている
  • Linuxカーネルに統合された仮想化機能
  • qemu, libvirtと組み合わせて利用される
  • virsh, virt-manager, cockpit, OpenStack, oVirtなど様々な管理ツールが存在する
  • AWS, GCP等のメガクラウドでも採用されている技術である

※ qemuについて: 第2回 Linux KVMで知る仮想マシンの概要 | gihyo.jp
※ KVM管理ツールについて: KVMとは | OSSのデージーネット

KVMを用いた仮想化環境の構築

以下コマンドで、必要なパッケージをインストールしていきます

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# 必要なパッケージのインストール
sudo apt update
sudo apt install -y qemu-kvm libvirt-daemon libvirt-clients bridge-utils

# 再起動
sudo reboot

すごく簡単ですが、インストールしているパッケージに関しての説明は以下です

  • qemu-kvm
    • KVM(仮想化)の中核となるパッケージ。必須。
  • libvirt-daemon
    • 仮想マシンを管理するためのバックエンドサービス。必須。
  • libvirt-clients
    • 仮想マシン管理用のCLIツール群。CLIから仮想マシンを操作する際に必要。
  • bridge-utils
    • ブリッジネットワークの構築に使うツール群。仮想マシンをホストのブリッジネットワークに接続したい際に必要。

インストールの確認

以下のコマンドでインストールが成功しているか確認します。

KVMの状態確認

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ubuntu@kvm001:~$ sudo kvm-ok
INFO: /dev/kvm exists
KVM acceleration can be used

libvirtサービスの状態確認

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ubuntu@kvm001:~$ sudo systemctl status libvirtd
○ libvirtd.service - libvirt legacy monolithic daemon
     Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/libvirtd.service; enabled; preset: enabled)
     Active: inactive (dead) since Fri 2024-12-13 03:18:37 UTC; 9s ago
     # ~~以下省略~~

以上で、KVMとその関連ツールのインストールは完了です。

次回はこのKVM環境でvirshを使って仮想マシンを構築してみます

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